トップ / 小さくても作品を届ける意味
朝来市のkakara oyatsuさんで開催されているイベント「芒種のおくりもの」が始まりました。
梅雨の時期を心地よく過ごすための催しとして企画されたこのイベント。昨日はしとしととイベントのイメージ通りの静かな雨の中でのスタートとなりましたが、たくさんの方にお越しいただき、雨ならではのしっとりとした空気感もまた心地よいものでした。
本日は雨も止み、ときおり晴れ間も。ただ、湿度が高く蒸し暑い一日になりそうですので、どうぞ体調に無理のないよう、お気をつけてお越しください。
今回のイベントは、伝所鳩としてではなく、フォトグラファーとしての活動「toru」として、会場には但馬の風景写真の展示と物販を行っています。
展示しているのは、すべてこの但馬地域で撮影した風景写真。ここに暮らす人たちにとっては見慣れた景色かもしれませんが、あらためて「作品」として見つめ直してみると、日々の風景に宿る美しさや豊かさを、違った角度から感じていただけるのではないかと思います。
豊岡で暮らすようになって強く感じたのは、都会に比べて作品やアートに触れる機会が少ないということ。
以前は、休みの日に展示や美術館に行くのが当たり前でしたが、そういった文化にふれる習慣そのものが少ないことに気づかされましたし、自分自身がこの環境で育ってきており、自分の子どもたちにもその機会が未だ作れないことに、危機感を感じるようになってきました。
だからこそ、小さな場でもこうして作品を展示すること。作品に触れる機会をつくること。そしてそれをきっかけに、何かがゆっくりとでも育っていくこと。そんな場になればと願って、今回の展示に取り組んでいます。
実際に、地元で活躍されているアーティストが足を運んでくれたり、写真をきっかけにお話が生まれたりと、少しずつ嬉しい循環が生まれています。
本日は15時までの開催です。時間帯によっては予約制のワークショップなどもあり、少し変則的な営業にはなりますが、写真展はいつでもご覧いただけますので、ぜひふらりとお立ち寄りいただけたら嬉しいです。