トップ / 地元は少しずつなくなっていく/伝所鳩のお便り(38)
地元の風景は、何もしなければ徐々になくなっていくものです。いつも帰りを待っていてくれた家族も、当たり前にあったお店も、何年も変わらない建物も、そのうちなくなっていきます。それは仕方のないことです。
子どもの頃に通った思い出のお店が、今も変わらず営業しているのは、奇跡的なことかもしれません。お店が長年続いていくのは、決して当たり前のことではないし、お店を続けていくのはとっても難しいということを、自分でお店を始めてみて痛感しています。
でも、ひとりひとりの意識によっては、なくなっていくスピードを遅くしたり、食い止める方法がもしかしたらあるのかもしれません。なくなって欲しくないことがあるなら行動を起こすしかないし、なくなることが決まってからはでは遅い。ここ最近、この地域の変化のスピードが少し早くなってきたようにも感じ、なんだかそんな危機感を感じます。
伝所鳩から自転車で5分ほどの距離に、この地域で暮らすあるいは暮らしていた方にとっては、とても馴染みの深いたこ焼き屋さんがあります。たこ焼き「ナニワ」さんは、わずか2畳ほどの面積の小さなお店で、ぼくが子どもの頃から、そして20年ぶりに帰ってきた3年前も、変わらずこの場所で今も営業をしています。
帰省のたびに町が寂しくなっていき、自分が知っている町では少しずつなくなっていく一方で、このお店が変わらず営業している姿を見ると、ようやくそこで地元に帰ってきたことを実感できる瞬間でもありました。おじさんもずいぶんと老けたなぁと会うたびに思っていましたが、その暖簾も今月で遂に下ろすことに決めたそうです。大阪からスタートしたこのお店は、44年という長い歴史でした。
最後の営業日は具体的に決まっていないそうですが、今月のどこかで終えるそうです。行ったことがない初めての方というよりも、この味で育ってきた方にこそ、最後にあの味をぜひ味わってもらえたらなと思います。
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