トップ / 捨てられるはずの町工場の端材をアップサイクルして作られた商品
今週金曜日より始まる「すみのわ展」。東京で始まった福祉プロジェクトの一つですが、この取り組みは地域の連携によって生み出されていて、考えかたや見えかた、アプローチを変えたり、繋がるところがうまく繋がりさえすれば、どこの地域でも応用できるプロジェクトの一つだと思います。地域の事例として、多くの方にご覧いただけたら別の地域では新しい発想が生み出されるきっかけになるのではと感じていています。
すみのわ展では、実際に地域連携で生み出された商品の数々を手に取ってご覧いただける予定です。
東京の東側に位置するものづくりの町である東京都墨田区。伝所鳩でお取り扱いのある商品の数々も、この町から生み出されているのですが、工場でものを生み出すにはどうしても端材(はざい)と呼ばれる、材料から必要な部分を取ったあとの残りとなる半端な材料が出てしまいます。皆さんも、木を切ったり、紙を切ると、必ず捨てるわずかな部分が出てもったいないなと感じたことってあると思います。これが端材です。日曜大工や工作ならそこまでの量ではないですが、これが工場単位となると膨大な端材が毎日のように出てしまいます。
これらの材料を使い、福祉作業所で働く人たちの手によって商品化することで、福祉作業所の工賃をあげていくことを目的としたのが、すみのわの商品たちです。単に端材を使うことだけではないのが、すみのわプロジェクトのすごいところです。
革工場の端材はケーブルホルダーやコサージュに。紙工場の端材はマグネットに。メリヤス工場のビンテージボタンやビーズはブローチやイヤリングにと、もともと捨てられるはずだったものが、アイデアと技術次第で、立派な商品に生まれ変わりました。しかも、端材は形が不均一なだけで、全て上質なものばかり。
そして、福祉作業所で働く人たちが、一つ一つ丁寧に手作業で作りあげた商品は、手づくりの温かみがありながらも、商品のデザインやバランスなどは、地元のクリエイターが一緒になって考えたり、色合わせの勉強会を定期的に開催するなどして、クオリティの高いものを作られています。
端材をうまく活用したことが分かる商品から、これが端材なの?と驚くものもあり、アイデア次第でできることはたくさんあるということを気づかされます。ぜひご覧になってみてください。
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