トップ / 産地で働くことの大切さ「遠州織物」の魅力を伝える人たち
かつて浜松には、1600ほどの遠州織物を扱う工場があったそうですが、現在は40ほどにまで減少してしまっているそうです。
この数値だけを見ると、産業自体が衰退しているように思われるかもしれません。実際、生産量は年々減っているそうですが、これは決して需要がないわけではありません。むしろ工場は生産が追い付かないほどで、数年待ちという状況が少なくありません。
需要があってもつくることができない、そんな現状が遠州織物の産地にはあるのです。
そんな状況を変えようと、アグレッシブに取り組みを続けている工場の一つである、「古橋織布」さんに、HUISの代表である松下さんのアテンドで伺ったのは、今年の6月のこと。工場を丁寧に案内してくれたのは、4代目の古橋佳織理さんです。
古橋織布は、1928年に創業した機屋(はたや)。新型の高速織機が登場する中でも、低速で独自の風合が表現できるシャトル織機の生産にこだわり、ゆっくりと時間をかけて織り上げた生地は、世界のブランドからも選ばれる世界最高峰のクオリティです。
しかし、浜松に住む人たちでも、遠州織物の名前は聞いたことがあるけど、そのすごさを知っている人はほとんどいないと言います。この地で生まれ育った松下さんも、家業であった佳織理さんも、すごいものであるという認識がなく、若い頃にはほとんど知らなかったと言います。
遠州織物のほんとうのすごさを知っているのは、一部の洋服をつくる人たちだけに限られているのかもしれません。実際、遠州織物でつくられた服は、世界中のブランドが求め、そしてこの生地を使って作られた服は、多くの人に選ばれるものになっています。
その一方で、それをつくっている人たちの仕事はどうでしょう。工場の生産量が減っているという数値だけ見ると、一般的には衰退していると思われてしまい、この仕事を志そうという人はいるでしょうか。
もし、若い人たちが産地のほんとうの現状を知っていたら。もし、若い人たちが世界から注目されるすごい産地だということを知っていたら。松下さんや佳織理さんの話を聞いていたら。もっともっと産地で働きたいと思う人は出てくるのかもしれません。
松下さんと佳織理さんは、遠州織物の魅力を伝えながら、そこで働く魅力も合わせて伝え、次の世代へと技術と伝統を繋いでいけるよう、新たなコミュニティやプロジェクトを立ち上げる活動もしています。
もし、HUISの服を気に入って愛用してくださっている方がいれば、または今回のイベントで生地の心地よさや魅力を感じていただけたら、商品の裏側にある職人さんたちのこと、産地のことに、少しでも目を向けてもらえたらと思います。そして、つくる側に興味を持たれた方は、僕らのように産地を訪れ、職人さんたちの声をまずは聞いてみてほしいなと思います。
本気の方には、産地の扉はきっと大きく開かれているはずです。
HUISの商品はこちら
https://denshobato.tokyo/item/maker/huis
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