本日伝所鳩は4周年を迎えたのでちょっと振り返り

本日、伝所鳩は丸4年になりました。お取引いただいているつくり手の皆さま、お店にお越しくださるお客さま、裏側でさまざまなサポートをしてくれているデザイナーさんはじめ制作陣の皆さま、そして陰ながら応援してくださっている皆さま、いつもありがとうございます。伝所鳩は、皆さまのおかげで、5年目を迎えることができそうです。

せっかくなので、お店のこと少し振り返りたいと思います。

僕が地元に戻ってきたのは、およそ5年前。当初、完全に豊岡に戻ってくるつもりは全くなく、一時的な形のつもりで、最初は東京との二拠点生活から始まりました。

東京の会社に在籍しながらだったため、リモートワークで働きやすい環境をこちらに作ろうと思い、一人で改修工事を始めたのが、今の伝所鳩の建物。おじいちゃんが昔住んでいて、小学校の帰りによく立ち寄っていた思い出深い場所です。

そうして事務所ができたものの、ほどなくしてコロナが蔓延したことで、東京との行き来がしづらくなり、徐々に移動も減少。妻もこちらの生活に合流したことを機に、事務所からお店へと一気に建物を改修しました。

そして迎えた4年前のこの時期。コロナ真っ只中に、ほとんど誰にも知らせることなく、ひっそりとスタートしたのが、伝所鳩の始まりでした。

そんな場所をどこからか知り、足を運んでくださる方が少しずつ現れ、その中の何人かの方がリピートして通ってくれるようになりました。とても嬉しかったのを今でも覚えてます。でも、何度も来てくださる方も永遠に通ってくれるわけではなく、そういえば最近あの方の姿を見なくなったなぁと思っていると、また別の方が何度も通ってくださるようになる。お店って、そんなことの繰り返しで、さまざまな方の応援によって続いていくんだなぁということも、お店を始めてみて初めて知りました。

未だに、自分たちが見様見真似で作ったこの空間に、知らない人がやって来てくれることが信じられないときがあります。しかもたまたま人が通りかかることがほとんどない脇道にある場所。9割以上の方は、何かしら目的を持ってお越しいただくことがほとんどで、お店の扉が開くたびに見つけてきてくれてありがとうございます。という気持ちでいっぱいです。お店やってみてよかったです。

もっと宣伝をしたほうがいいんじゃない？と、アドバイスをいただくこともよくあります。でも、見つけにくい場所、分かりにくい場所にお店を出したのは、今でもよかったなと思います。

伝所鳩に並んでいる商品は、全て自分たちが気に入って仕入れているもの。問屋さんや商社を通さず、ほとんどの生産者さんの元へ足を運び、直接お話を聞いて直接お取引きをさせてもらっているものなので、大切な商品は本当に必要としている方に届けたい。ただ消費されるだけで選んでもらいたくないから。

お店である以上、売れなければ成り立たないし、綺麗事を言ってても売上がなければやる意味もないかもしれません。でも、やはり僕らは売ることだけを目的としたくないのが、今も変わらない想いです。

自分たちでも回りくどいことをしているなぁと思いますし、手間ばかりかかることをしてると思ってはいるものの、自分たちが信じる形を貫き通せるように、5年目もまたこの場所でひっそりと営業しながら、誰よりも熱量高く、誰もやらないことを地道に続けていこうと思います。

さて、今週末から5年目の最初の営業が始まります。伝所鳩の恒例イベントでもあった毎月のポップアップイベントも完全復活します。最初の企画は「養生のすすめ」。こちらは、妻が特に思い入れ深く企画しているもので、お客さまの声をきっかけに生まれた企画でもあります。むくみや冷えにお悩みの方にぜひとも知っていただきたい内容です。

この後も年末に向けてたくさんイベントの準備が進んでますので、ビビッとくるものがあればぜひぜひお越しください。

それでは、はじめましての方も、お久しぶりの方も、いつもの方も、日高町の脇道でひっそりとお待ちしております。どうぞ分かりにくい場所、探しだしてもらえたらと思います。

5年目もどうぞよろしくお願いいたします。