トップ / 48人しか乗れないコウノトリ但馬空港の飛行機
伝所鳩のある豊岡市にも、空港があることをご存知ですか?その名も「コウノトリ但馬空港」。
あれ、ご存知ないですか?ですよね。それもそのはずです。一日の便数は、たったの2便。朝と夕方に1往復。座席数は48席ととても小さな機体。でもこれが、結構いい移動手段で、個人的には好きな旅です。
たとえば、大阪から日高町まで、電車や車なら2時間半〜3時間。それがこの飛行機を使えば、伊丹空港からわずか40分ほど。飛行機と言えば、乗り降りに時間がかかるのがもっぱらですが、定員も少なければ空港も小さいので、到着してから外に出るまでがすぐ。ほんとにすぐ。驚くほどすぐ。最高。
東京からでも、羽田→伊丹→但馬のルートで、乗り換えを含めてうまくいけば最短で2時間程度。なんと東京から2時間ほどで日高町まで来ることができます。空港からお店までは車で10分ほどなので、2時間半あればお店に来るなんてことも、夢ではありません。
僕らも、コロナ前は月に一度くらいこのルートで東京へ通っていました。それくらい、うまく使えば便利な道。電車や車とは違ったワクワク感も好きでした。
もちろん、いいことだけではありません。天候にはちょっと繊細です。風が強い日や霧の朝は、飛ばないことも。空港上空まで飛んで来たのに、着陸することができずに引き返したなんてこともあって、そのたびに予定を大きく変えなければならないのは、なかなかのスリルであり、リスクでもあるので、余裕を持ったスケジューリングも大切です。
でも、だからこそ飛んでくれた日のありがたさは格別で、プロペラが無事に回りだしたときの音さえも愛おしく感じるほど。無事に到着したら隣の席の人とハイタッチしたくなるようなフライトもあったりなかったり。
席数が少ないので、そのぶん運賃が高そうと思われがちですが、意外とそんなことはなく、タイミング次第では片道1万円以下。地域住民や帰省の方、お仕事で来るなど、多様な方に向けた補助金制度もあるので、うまく利用すると5000円以下で利用できることも。
ということで、この夏の旅行がまだ決まっていない方は、コウノトリ但馬空港を使って伝所鳩へ来ませんか?なかなか味わえない特別な体験がそこには待っているはずです!
そして地元民としては、いつかいつか東京直行便が飛ぶようになってくれたらなぁと、毎日上空を眺めながら願うばかりです。