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2023.06.08(木)

編集と発信で町や地域はきっと変わりはじめる

日高町の景色

これまでいろんな地域を訪れて、ステキだなと思った町はたくさんあります。その共通点は、住んでいる人たちが自分の町を好きかどうか。そこに尽きるように思います。

皆さんは、どうでしょう。自分の暮らす町は好きですか?

おいしい食材も、すばらしい景色も、キレイな空気や水も、それらはどこの田舎にもあります。多くのメディアがアピールするのは、分かりやすいそういった部分だけですが、ほんとうの魅力は、やはりそこで暮らす人たち。何もないと悲観的に町を語る人よりも、熱を持って自分の町をアピールする人がいるだけで、ワクワクしませんか?そういう人がいると、ここはいい町だなと外から来た人は思うものです。

食や景色は、一度味わえば満足してしまうかもしれませんが、印象的な人に出会うことができれば、その人に会いにまた来たいと思う。僕らが初めて行った町でまた行きたいと思ったところも、間違いなく会いたい人がいるからです。

今、僕らはたくさんの方々に協力をお願いしながら、伝所鳩のある「日高町」という町を改めて掘り下げる方法を模索しています。そのためには、自分たちがまずは町を知る必要があると考え、町を巡り、お店に立ち寄り、人を訪ねています。いわゆるフィールドワークです。

これまで全国の数百社の企業を取材してきましたが、その経験を活かしながら、他の地域にはない魅力を僕らなりの目線で掘り下げ、ここで何ができるかを考えています。

恥ずかしながら出身者でありながら、知らないことが多くあったり、こんなおもしろい人がいたんだと驚くこともあります。そもそも地元があまり好きではなかった僕は、掘り下げていくうちに町をより好きになっていったり、見えている範囲が狭かったことに気づいたりと発見の連続です。

SNSを開けば、田舎でもたくさんの人が「発信」をしていて、地域の情報に触れることができます。ですが、それはごくごく一部のネットを使いこなした人だけの情報であり、たくさんあるように見える情報も、実は非常に限られた、偏ったものでしかありません。

分かりやすい例で言えば、新しくできたお店の情報は見かけるけど、昔からあるお店の情報は出てこないとか。おしゃれなカフェではなく、渋い赤ちょうちんの居酒屋を知りたい人もいるけど、それは載っていないとか。どうしても目新しいものにばかり目が行きがちですし、地元の人もわざわざ昔からあるものに敢えて注目はしないものです。

今、ローカルで叫ばれ続けているのは、「編集」と「発信」。これはどこの地域でも欠かせません。そして、多くの地域で足りていないのもそこじゃないかなと思います。日高町もそうです。

外から見れば魅力的なコンテンツも、地元では魅力だと思われていなかったり、当たり前になりすぎていて埋もれてしまっているモノゴトに光をあてることで、地域の見え方は変わり、自分の地域を好きになる人は増えていくはず。(そうだと信じたい)

ただじっと待つだけで成り立っていた時代はもう昔の話。これからは、そこに住む人たちが自分たちで発信をしていかなければならない。そう思って、僕らは僕らができることをしています。

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