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2020.01.13(月)

伝所鳩の1階

1階

墨田区を歩いていると、カラフルな雑貨が付いた自転車をよく見かけるようになってきました。道行く子どもたちが「あれ、千輪さんのだよ」と言ってくれる姿も見かけます。

伝所鳩の一階にある自転車雑貨店「千輪」は、自転車の本体を売らない自転車屋です。これまでたくさんの自転車を修理してきたおかげで、墨田の町には古くなってしまった自転車でも雑貨を付けて愛着を持って乗ってくださる方、大切に修理して乗り続けてくださる方が増えてきました。

伝所鳩に初めてお越しの方は「なぜ一階が自転車屋なんだろう?」と不思議に思われた方もいるかもしれません。しかも、伝所鳩の接客も千輪が行うので、なおさら不思議に思われているかもしれません。

実は、千輪と伝所鳩は、別々のお店ですが、同じチーム。運営は一緒です。これは、どちらのお店も近い想いを持っているからなんです。

自転車は多くの方が「毎日」乗る日常に欠かせないもの。伝所鳩で「毎日」使ってもらえるように扱っている商品と同じように、千輪の修理もまたこの地域の方々の日常には欠かせないものです。

伝所鳩へお越しの方は、必ず一階を通っていただかないと行くことができません。修理をしていることがほとんどなので、みなさん気を使ってさっと通り抜けて二階へ上がられるのですが、実は一階から伝所鳩の投げかけは始まっています。自転車を修理している様子を見たり、修理に来たお客さんとちょっと世間話をしたり。そんな日常の様子も含めて伝所鳩が伝えたいこと。

修理の自転車が多いと店内が狭くなってしまったり、修理が立て込むと世間話をする余裕のない時ももちろんあります。でも、そんな時でもちょっと足を止めていただき、自転車を修理する様子をそっとご覧いただいたり、雑貨を眺めていただけたらと思います。

所狭しと並べられた雑貨には、値札がほとんど付いていなかったり、奥の方に商品があって手に取ることが難しい商品もありますが、これにはお客さんと商品について話をしたい、質問してもらいたい、という意図があります。ただ単に商品を買うのではなく、会話をした上で購入していただければ、雑貨に対する愛着もさらに深まるように思っています。たくさんの雑貨の中から自分だけのお気に入りを見つけていただくのも、きっとそんな気持ちをより強めてくれるんじゃないかなと思っています。

 

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